欲望の解放史
3月22日
人類の歩みは、欲望の解放史だ。
技術や色んな物が進歩するに従い、できることが増えていった。
その結果
もっと高い山に登りたい! と、世界最高峰を踏破し
もっと早く移動したい! と、超音速旅客機を作り
もっと沢山支配したい! もっと裕福になりたい!
千年前と比べて、どれだけ高い場所に登れるようになった?どれだけ早く移動できるようになった?どれだけ強くなった?
千年でなくとも、五百年でも、百年でも、いや20年前と比べても、出来ることは格段に増えている。かつての欲望は満たされている、筈である。しかしなお人々は欲望の追求をやめない。
もう少し先に、今は出来ないが頑張って達成しようとしている欲望が達成されるときが来るだろう。でも、それはそこで終わりではない。どこまで行けば気が済むのだろう。
そして、それは、便利、とは直結しているが、幸せ、とは直結していない。
欲望を解放することで、誰かの欲望と誰かの欲望のぶつかり合う部分が大きくなり、軋轢となり靜いを呼び憎しみ合う。
かつて、江戸時代のように電気がなかった頃の日本では、持てる欲望の大きさも今より小さく、暮らしも今より何かと不便ではあったろう。そこに今よりちいさくはあっても靜いもあったであろうが、同じように小さくとも幸せも確実にあっただろう。
そろそろ、便利と幸せをキッチリ分けて考えません?